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発泡酒の限界

 投稿者:むの字屋  投稿日:2006年 5月30日(火)14時35分52秒
  通報 編集済
   サッポロビールから発泡酒の新製品「雫」が発売されました。
 電車の広告に誘われてさっそく飲んでみました。

 いつも庵主が発泡酒をばかにしているのは、メーカーがそれをうまいものを造ろうとして造っているわけではないだろうという姿勢が見て取れるからなのです。
 つまり、うまいビールを目指したものではなく、安く造るということが目的の商品だから、いくら広告で「うまい」という言葉をばらまいても、実際に飲んでみたらやっぱりまずいものはまずいということなのです。

 今回もまた、エグイ味の発泡酒でした。
 エグイとは書きましたが、一癖ある味でした。拗ねているという感じを受けました。
 まともなビールは、味が素直なのです。発泡酒はやっぱり無理があるようです。
 もっとも発泡酒の魅力は世間を少し斜に構えた味わいにあります。俺って、真っ当なビールの替わりだもんねという居直った気分がただよっている味わいがいいのです。
 二級品の哀しさが伝わってくるので、お前も頑張れよと思いながらそれを口にしている己の身過ぎをいたわることができるからです。発泡酒は人間がやさしくなれる酒なのです。

 その点、あんなものは飲めるかと思っているようではそういう機微がわからないということです。
 酒のうまさは、お酒自体のうまさもありますが、それを飲んだ状況にまつわる思い入れにあります。いいお酒しか飲んだことがない人の薄っぺらさは、そういう酒の体験がないことによるのでしょう。
 だって、人が飲んでいる酒を、よくそんなものが飲めるかと言われたら、そんなことを言う人を見るとお前馬鹿かとしか思えないのではないでしょうか。
 その人がいううまい酒をご馳走してくれるというのなら、そしてそれを飲んだら今飲んでいる酒が飲めなくなるようなら納得もできますが、そうでもないかぎり、今飲んでいる酒はその状況に合わせて飲んでいるわけですから、それをまずい酒だと言われても余計なお世話というものです。
 ただし、庵主は発泡酒は飲めません。体質的にまずい酒がだめなものだからです。だからといってその手の酒を飲む人を蔑むことはありません。ただ、好き嫌いのない人だなと感心はしていますが。

 「雫」を見ると原材料名「麦芽・ホップ・大麦・糖類」とあります。その糖類とは一体なにものなのか、庵主の想像力を越えています。どうやって造っているのかという不安と好奇心がわいてきます。それだから原罪料とワープロが誤変換する気持ちもわかるというものです。

 飲んでみたらえぐいという感じです。日本酒でいえば、花酵母で造ったお酒のえぐさに似ています。うまいという感じからはちょっと外れている味わいでした。
 上手に造ればそれも気にならなくなるのでしょうが、庵主の場合はめったに飲まないものですからわざわざまずいものを選んで飲む理由がないということなのです。

 酒造りの姿勢の悪さはいかんともしがたいというのがこの発泡酒を飲んだときの庵主の感想です。そのことが、庵主が発泡酒を格下に見ている理由です。
 

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